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作業療法士ってどんな仕事?

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OTのスゴ技(作業療法士)「お箸でラーメンが食べたい」をかなえたい

「お箸でラーメンが食べたい」をかなえたい

 佐久間桃子さん(24歳)は、高校2年生(16歳)の夏休みに入ってすぐ、トランポリン部の活動中に着地に失敗、頭からトランポリンの縁に落下して頸髄を損傷してしまいました。救命救急センターに運ばれ、一時は自発呼吸もできなかった状態から、自立生活に向けたリハビリテーションを始めました。

 佐久間さんは、鎖骨から下を自分で動かすことができません。腕を少し持ち上げたり、肘を曲げたり、ねじったり、手首を動かすことはできますが、その力は弱く、指は全く動きません。移動は、電動の車いすを自分で操作します。日常生活は、そのほとんどにお手伝いが必要です。

 2014年4月に武蔵野大学へ入学した佐久間さん。社会福祉士をめざして勉強中です。東京では一人暮らし。ヘルパーさんとともに生活をしています。そんな佐久間さんのリハビリテーションには急性期から現在に至るまで、そのステージごとに多くの作業療法士が関わってきました。佐久間さんと話しをしながら、困っていることや不便なことに対して、そのたびに、対応をしてきました。

 佐久間さんから、ある時出てきたのが「お箸でラーメンを食べたい」という希望。今までは熱いラーメン、うどんなども金属製のフォークで食べていたので、熱い食べ物を食べることが難しく、また麺のような長い食べ物にも対応ができていませんでした。納豆、寿司、キャベツの千切りなども食べにくかったそうです。「お箸でラーメンが食べたい!」日本人にとっては当たり前に思えることでしたが、指が全く動かない佐久間さんにとっては夢のような大きな願いでした。その時担当していた作業療法士は、そんな思いを叶えようと佐久間さんと一緒に試行錯誤を繰り返し、お箸を作製しました。

作業療法士さんと二人三脚で作ったお箸には、次のような工夫があります。

 

  • ●箸と手首を紐でつなぐことで、手首を動かすと箸先自体が動くようになっています。
  • ●紐の長さを調節することで、手首を動かす力に合わせた対応が可能です。
  • ●紐はお箸から簡単に取り外せるので、お箸だけを洗うことができて衛生的です。
  • ●紐は耐久性が高く、切れた場合にも簡単に付け替えることができます。
  • ●一人でお箸を装着できるようにベルクロやDカンがついています。

 

ラーメンを食べる佐久間さん

 「このお箸ができたことで、和食をお箸で食べることができるようになって、おいしく食事をいただけるようになった」と佐久間さん。お箸で食事が自立でき、食生活のスタイルが大きく変わった、と言います。食事が、くらしとその質を大きく改善することがよくわかる事例です。

■施設情報
一般財団法人 太田綜合病院附属太田西ノ内病院 作業療法科
〒963-8558
福島県郡山市西ノ内2-5-20
電話:024-925-1188

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