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作業療法士Q&Aサロン活動ではどういうことをしたらよいか?

サロン活動ではどういうことをしたらよいか?

Q.

 サロン活動を担当することになりましたが何をしていいのかがわかりません。
どのようなことをすればいいですか?

A.

 結論から先に言いますと、「『みんなで集まること』そのものにとても大切な意味がある」ということを共有することであり、何をするにもそれが鍵になると思います。
 地域でのサロン活動とは、高齢者に限らず、障害がある方、子育て中のお母さん等、住民の方々が集まり、つながりを深めていく場です。目標は、お互いに元気を分けあい、絆を強め、よりよい地域づくりを目指すことです。地域の方との仲間づくりは、外出の機会を増やし、閉じこもり・介護・認知症予防につながり、健康を維持するためにはとても重要であることを知ってもらいましょう。

 私が子どもの頃(昭和の30年代)は、まだ近所づきあいが多くあり、外に出れば、挨拶をかわし、買い物をするにもお店の方と話しながら決めるのが当たり前の環境でした。またもっと昔には、井戸があり、炊事・洗濯の時間になるとみんなが集まり、井戸端でおしゃべりをしていました。一昔前までは、育児もご近所同士で協力してやってきたのです。近所づきあいは、時として煩わしくもありましたが、「お互いさま」と助け合うたくさんの仕掛けが生活の中にあり、近隣の方の安否確認、人とのふれあいの場となる、とても重要な機能だったのです。しかし今は、買い物もスーパー等で会話もせずに済ますことができ、近所との関係性も希薄になり、隣近所に誰が住んでいるのかがわからないことも多々あります。一人暮らしの高齢者などは、家にばかりいると、ほとんど話をする機会を失っている可能性が高いですよね。

 そういう意味でサロン活動は、「井戸端会議大作戦」だと思っています。井戸(サロン活動の内容)となるものは、その地域の特性や環境に合わせた内容でかまいません。手芸、体操、レクリエーション、料理教室、食事会、健康講話など、参加者がやりたいと思う活動を実施してください。お茶飲み会だけだっていいのです。大切なのは、みんなが井戸端に集まって、きちんとお互い笑い合い、話し合うことなのです。

 元気な高齢者を対象としたサロン活動として、よく「体操」が行われることがあります。しかし、たとえどんなに素晴らしい体操を作り、その体操の精度をいくら上げても、「集まることの大切さ」が共有できていないと参加者のやる気がなかなか出ず、効果も上がりづらいというのが私の実感です。体操は、あくまでも一つの手段であり、みなさんが定期的に集まる井戸端こそが重要です。

 一緒にお茶を飲みながら話をし、楽しさを2倍にし、悲しみを半分にする。感情の共有が、慰めと癒しの効果を生み出します。健康のためにする体操もみんなでやると楽しく、笑いの場が増えます。笑いは、ストレスを緩和し、免疫機能のバランスを整える効果があります。また面白くなくてもとりあえず笑うと、面白くなってまた笑う…すると心と体に素晴らしい効果があります。そして、「お互いさま」と他人のために力を貸す大切さ、役割があるということを伝えます。
 参加者に「集まることの大切さ」をわかってもらえたら、参加者の中からリーダーが出てくるとよいですね。リーダーを中心にみなさんに、閉じこもりがちな方に参加を呼び掛けてもらいましょう。たとえ、その方が参加をしなくてもお互いに関心を持つことが重要です。「さびしい」という感情は万病のもとですから、閉じこもりの方を作らない、どのような方を対象にしたサロン活動であっても、声を掛け合うことで、「自分は独りではない」「誰かが自分のことを気にかけてくれている」と思ってもらえることでしょう。少しでも一人ぼっちの方(閉じこもりの方)が少なくなるように、手を差し伸べられるようになることが理想ですね。
 ただし、中には他人から声をかけられることを好ましく思わない方もおり、善意で行っていたことが、少し間違えると気持ちの擦れ違いによりお互い不快に感じることもあります。そういう時は、一歩距離をあけることも意識しましょう。

 みなさんが集まることの効果は、
 ①まず自分が元気になる。②仲間も元気になる。③街の活性化につながる。この3つです。自分が笑顔をたやさず、元気にふるまっていると、それが周りにも広がり、周りの方も元気になります。それがさらに広がって街全体が元気になり、そしてまたその元気が自分に返ってきます。
 ですから、元気な方々には、自分がずっと元気でいる義務と、他人を元気にする責任があるのです。みなさんでその認識を共有してから、地域特性を生かした活動を一緒に考えていくことが、元気な方々の重要な役割だと思っています。

■回答
(一社)ふくしまをリハビリで元気にする会 作業療法士 岡本 宏二


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