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作業療法士Q&Aがん治療の入院でリハビリテーション専門職の支援を受けることは出来ますか?

がんの治療目的での入院でリハビリテーション専門職の支援を受けることは出来ますか?

Q.

 高齢のがん患者さんを担当している介護支援専門員です。現在は通所サービスを利用しながら在宅生活を送っていますが、進行がんに対して放射線治療を目的に入院することになりました。約2週間の入院ということですが、その間は現在利用しているサービスが利用できません。リハを目的に入院するわけではないのですが、入院中の能力低下が懸念されます。作業療法士などのリハ専門職の支援を受けることは可能なのでしょうか?

A.

 高齢の方で介護保険を現在利用している方が治療を目的に入院される場合、現在利用しているサービスの継続が途切れてしまうことは在宅支援をされている方々にとっては心配も多いと思います。
 がんの3大治療といわれる手術療法、化学療法、放射線療法も以前は長期の入院を必要としました。またがん治療目的ということで安静を求められ、結果的に生活機能が著しく低下してしまうこともありました。しかしながら現在では治療技術や機器の高度化に伴い、入院期間は大幅に短縮され、場合によっては外来治療も選択できるようになってきています。一方でいままで治療困難とされた方であっても治療技術の進歩によって治療が可能になり、在宅高齢者の方ががん治療のために短期的な入院を選択されることも多くなりました。
 そういった方に対しての療養生活の支援に「がん患者リハビリテーション」が利用できます。「がん患者リハビリテーション料」は2010年の診療報酬改定にて新設された制度です。それまでもがん患者さんに対する支援は行われてきましたが、作業療法士などの多くのリハ専門職が積極的に関わることが出来るようになった背景として、制度の後押しがあったことも大きな要因といえます。この制度においてはがん治療を目的とした入院患者さんの治療前からのリハ専門職の介入が可能となっています。そのため入院された当日より、退院までの間に継続的にリハ支援チームとして他職種の関わりが求められてきます。
 一例として当院での放射線治療(サイバーナイフ治療)目的での入院患者さんへの介入の流れをご紹介いたします。入院された当日に作業療法士が患者さんの能力評価を看護師とともに行い、日常生活等における介助量や手段を検討し、伝えます。治療入院中の方針決定のためのカンファレンスは放射線治療開始前に必ず行われ、入院期間中だけでなく、退院後の方針についても話し合われます。その内容や経過報告については家族や紹介元の病院に伝えられます。その中での作業療法士の役割は単に運動機能や日常生活機能の評価や機能維持のための介入だけではありません。がん患者さんの中には今までリハ支援を受けたことがない方もいるため、環境調整や活動を通じた治療、助言、指導を行うことで短期間に改善が得られ場合もあります。また、がん患者さんに限ったことではありませんが心理的な支援は作業療法介入においては非常に重要です。作業療法士と活動を共有し、会話をしていく中でのがん患者さんに与える影響は大きく、放射線治療で得られる効果以上の効果をもたらすような事例も多く経験しています。
 私見ではありますが、がん患者リハビリテーションの課題は医療介護連携の部分にあると思われます。私の経験においては介護支援専門員の方からの情報が得られ、逆に情報をお伝えすることが出来た事例は少ないのが現状です。今回の場合、現状ではご本人やご家族にリハ専門職による支援を希望していただくのがいいのではないかと思われます。今後は、がん患者さんだけでなく、医療と介護の切れ目のない情報連携が重要になっていると思います。
 ご質問ありがとうございました。

がん治療の入院でリハビリテーション専門職の支援を受けることは出来ますか?

■回答
春日居サイバーナイフ・リハビリ病院 磯野弘司


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