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TEAM OT高い専門性と、チームで協働するコミュニケーションスキル

横浜市総合リハビリテーションセンター

作業療法士は、多くの専門職と協働しながら、病院や施設、あるいは地域の課題を共に解決している。今回は「チームリハビリテーション」で障害を受けた当事者と向き合う、「横浜市総合リハビリテーションセンター」を訪ねた。

高い専門性と、チームで協働するコミュニケーションスキル

医師 リハビリテーションそのものが、チームで行うことを前提としてるので、あらためて「協働」と言われると難しいな…。当施設には脳卒中で来られる方が多いです。一般の病院だったら「まず命を助けないと」、という話になりますが、ここにいらっしゃる方は状態の安定している方が多い。当施設に来たら、リハビリテーションの目標をまず医師が設定します。でもその目標は「社会復帰する」のような曖昧なものであることもあり、私たち医師は、全体の目標設定と各職種への注文は出しますが、そこからは各専門職と調整しながら「どこそこの施設に通えるようになろう」とか「電車とバスを使えるようになろう」とか、具体的な目標をつめていきます。

医師:高岡徹さん

医師:高岡徹さん

作業療法士 もちろん、自分の専門性は常に掘り下げていく必要があります。核となる部分はしっかり持ちながらも、ケースごとに、自分がどう動けばいいのかは変わってきます。たとえば、もう少し他の専門職の領域に踏み込んで進めていったほうがいいのか。そこは他に任せて、自分の専門をしっかり守るべきか。ケースごとにも変わりますし、チームのメンバーによっても変わります。それを感じて動いていくことができるかが大事です。私は現在、入院が2~3ケース、入所が4~6ケース、外来30ケース前後を担当しています。ケースによってチームでしっかり動いたほうがいい場合と、少人数で動いたほうがいい場合とがあって、それを使い分けなければいけません。

作業療法士:薮崎さや子さん

作業療法士:薮崎さや子さん

看護師 私たち看護師と、作業療法士、理学療法士は、重なるところが多いですね。たとえば歩行ひとつとっても、今どれくらいの歩行の能力があるかというのは、私たちも評価はしますが、理学療法士の評価を待って、それから患者さんにケアをしないと混乱の元になることもあります。着替えのことも、歩行のことも、自宅に帰る準備のこと等も横の連携は重要です。看護師は24時間生活を見ていますし、家族と接する機会も多いですから、チームに情報提供する役割でもあると思っています。

看護師:福光礼子さん

看護師:福光礼子さん

医師 私たちとしては、訓練以外の時は、なにもしないで寝ているのではなくて、病棟でも活動をしていてほしいのです。そういう意味では、訓練を担当する作業療法士、理学療法士と、病棟での生活を見ている看護師との協働は、とても大切です。

理学療法士 私たちは訓練の場では、作業療法士と一緒に動くことが多いですね。食事でも歯磨きでも、立位と座位どっちがいいか、どう立っていたらバランスがいいかを、私たち理学療法士が決め、作業療法士と一緒にその姿勢の中で動作をやってみて、バランスが崩れないかを見ていく。理学療法士が姿勢を整えた状態で、作業療法士が手をどう使ったらいいかを見ていく。「生活の動作」を一緒に作っていくイメージです。

理学療法士:山口綾菜さん

理学療法士:山口綾菜さん

作業療法士 最近では、高次脳機能障害を持った女性のケースで、こんなことがありました。高次脳機能障害のある人の中には、情報を収集したり、状況を判断したり、その場その場で適切に選択して動いていくことが苦手な人もいます。チームのいろんな職種から言われたことが、彼女の中ではバラバラに頭に入ってしまって。スタッフとしては統一した見解を持って彼女に伝えていたんだけれど、混乱してしまった。そこでカンファレンスを開き、交通整理をして、彼女になにかを伝える人は、1人に絞ろう、と決めました。それでスムーズに行くようになりました。

医師 作業療法士の専門性を活かしてチームを改善した事例と言えるのではないですか? 専門性を高めるのはもちろんですが、こうやってチームで動くことが当たり前ですから、メンバーひとりひとりには、高いコミュニケーションスキルが求められます。自分の専門性の殻に閉じこもっていることは、ここではできませんね。

■施設情報
横浜市総合リハビリテーションセンター
〒222-0035 横浜市港北区鳥山町1770
電話: 045-473-0666 (代表)

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