Close

ページの先頭です。

作業療法士になるには

HOME > 作業療法士になるには > こんなところで!作業療法士 > 住まいから考え、支援する「その人らしい暮らし」

こんなところで!作業療法士住まいから考え、支援する「その人らしい暮らし」

パナソニックエイジフリーショップス株式会社・船谷俊彰さん

パナソニックエイジフリーショップス株式会社・船谷俊彰さん

パナソニックエイジフリーショップス株式会社・船谷俊彰さん

船谷俊彰さんが勤務するパナソニックエイジフリーショップス株式会社(以下、エイジフリーショップス社)は、介護ショップのチェーン店を全国展開しているパナソニックグループの会社で、福祉用具や住宅改修が必要となった方に、最適な物を、最適な形で届けることを仕事としている。「お客様にとって身体状況にあうものを販売・レンタルしています。ベッドなど大きく高価なものなどは特に、グループ内の製品にこだわることなくお客様に最適なものをご提案します」。

全国に117店舗ある介護ショップ「パナソニック エイジフリー介護チェーン」の営業社員に対して、指導を行うのが船谷さんの仕事だ。「『福祉用具選定基礎研修』として、お客様の様々な状況に応じた用具選びの考え方やポイントを、作業療法士の視点から営業担当に伝えています」。また、住宅のバリアフリー対応などを提案する建築士にも、住環境整備の基礎的な知識・視点を伝える講習を行う。「各店舗の営業担当や建築士には、営業の経験や建築の知識はあっても、病気に対する知識や、介護保険に対する知識があまりない人も少なくないんです。そうした人たちに、まずは介護保険の対象になる16疾病について学んでもらうことからはじめてもらい、それから福祉用具選びや、住宅改修の知識を身につけてもらいます」。その方の症状と向き合い、福祉用具や介護リフォームを通じて、それをどのように改善していくか。作業療法士的な視点が求められる。

船谷さんの研修は、座学だけでなく実際に体を動かしながら、知識を身につけていく。

船谷さんの研修は、座学だけでなく実際に体を動かしながら、知識を身につけていく。

もともと船谷さんは、病院で作業療法士としてリハビリテーションを担当していた。兵庫県で4年間働き、経験を積んだ。そこから、自分の力を試そうと、実家のある京都で、新しく作業療法の部門を立ち上げる病院に移った。「ところが、事情があって、私はナンバー2の立場で、その病院に入ることになりました」。自分の思うようにできる、力が試せると思ったが、そうはいかなくなった。船谷さんは、転職当日の夜、実家のお母さんに「もう辞めるかも知れへん」と言ったという。

ところが人生というのはわからない。ナンバー2の立場だからこそ、自由に外に出て、地域の様々な人たちと交流することができた。「ある時、地域の保健センターからの要請で人を派遣してくれと依頼があったんです。私は2番手でしたので、気軽に出ていくことができたんです」。そこで地域の保健師と知り合いになり、船谷さんは家屋評価など様々な事例に触れることになる。「ある時、訪問した患者さんに、お風呂を広げたいから、台所をつぶして、壁も取り払いたいんだけど、できる?って聞かれたんです」。「そんなの建築士じゃないからわかりませんわ」とその場では応えた船谷さんだったが、その時、確かに、リハビリテーションに携わる人間ならば、手すりをつけるべき場所はわかるけれど、建築のことがわからない。逆に建築の専門家は、どこに手すりをつけたらいいのかわからないのではないか、と思ったという。それならみんなで勉強会ができればいい、と、地域の保健師さんの働きかけもあり、宇治市を中心とした洛南地域で、保健師、作業療法士、理学療法士、建築士、福祉用具販売など様々な立場の人が集まって、住環境整備について考える勉強会が立ち上がった。

8年ほどその勉強会の活動を続けた船谷さん、その一方で病院ではじまった訪問リハビリテーションが楽しく、勉強になったという。「訪問するとその人の暮らしが見えてくる。悩むことばかりでしたが、そこがとても楽しかったんです」。訪問すると、作業療法はもちろん、歩行など理学療法、福祉用具、住宅改修、すべての知識が求められた。しかし長く勤め、責任のある立場になった船谷さんは、なかなか思うように現場に出られなくなっていった。ちょうどその時、昔行っていた勉強会のネットワークを通じて、パナソニックエイジフリーショップス社とつながった。「また現場に出られるのでは、という期待もありましたし、住宅改修、福祉用具に興味があったので、エイジフリーショップス社は福祉用具の販売、レンタル、住宅改修の会社なので、勉強できると思ったことも、決め手となりました」。

思い切って飛び込んだエイジフリーショップス社で、もう15年になる船谷さん。やっていることの根本は、病院時代と変わっていないが、成果を求められることが、企業ならではだ。「研修会は店舗のある地域のケアマネジャーさんも集めて行います。研修後、ケアマネジャーさんから店舗に問い合わせ・仕事依頼があることが、私の成果ということになります」。アンケートなどの反応も気になる。仕事につながれば、もちろんうれしい。「基本的に私の仕事は後方支援。建築士でも、営業でも、いかに私のように話せるか、つまりどれだけ作業療法士の視点を伝えられるか、そこにやりがいがあると感じています」。

■施設情報
パナソニック エイジフリーショップス株式会社
〒108-0022 東京都港区海岸3丁目18番1号 ピアシティ芝浦ビル3階
電話: 03-3454-1750

ページトップへ