Close

ページの先頭です。

作業療法士になるには

HOME > 作業療法士になるには > こんなところで!作業療法士 > 前橋の街の中で、子育てを支援する

こんなところで!作業療法士前橋の街の中で、子育てを支援する

前橋市福祉部子育て支援課・信澤直美さん

前橋の街の中で、子育てを支援する

前橋市福祉部子育て支援課・信澤直美さん

 前橋市には4人の作業療法士が勤務している。信澤直美さんはその一人。子育て支援課こども健康第一係の一員として、市内の児童と保護者の支援をしている。信澤さんの主な業務の一つは、健康診断時の相談だ。5歳児健診の時に、各地域の保育所を、保健師、臨床心理士、保育士と一緒に巡回し、健康や発達に不安を抱える保護者の相談を受ける。健診の中で気になる児童を見つけたら、個別に声がけをしたりもする。このように、5歳児健診に作業療法士が帯同するのは、前橋市独自の取り組みだという。

 「5歳児健診で『心配だな』というお子さんには、個別の教室にお誘いすることもしています」。月一回行う「不器用な子どもの運動教室」がそれだ。「運動面で課題を抱えている子が、自己肯定感(自分の良いところも悪いところも認めて自分を大切にする気持ち)が下がったり情緒面で不安定にならないように、『粗大運動』といわれる、腕や足、胴などを使って体を大きく動かす運動をしながら、体の使い方を身につけてもらいます」。前橋市ではほかに、保育士による教室や、心理士による教室もあるが、「特に体の使い方に課題がある、不器用だ、という主訴をお持ちのお子さんに対して、作業療法的なアプローチを行っています」(信澤さん)。

 それ以外にも、子育て支援課では月2回の健康相談を行っており、ここには様々なジャンルの相談がある。また子育て支援課に毎日のように入ってくる電話相談にも対応する。「自分の専門の相談でなくても、対応できる範囲の内容であれば自分で対応しますが、専門的な知識が必要ならば、担当に代わってもらうようにしています」。

 子育て支援課に配属されて7年目。その前は障害福祉課に3年間在籍していた。「相談の件数や、発達支援が必要なお子さんの数は、増えているのではないかという印象があります。発達障害と診断されている人も増えているのではないでしょうか。発達障害に対する知識や認識が広がってきているために、今まで『育てにくさ』で来ていたのが、『うちの子、発達障害なんじゃないかしら』と、相談にいらっしゃる方が増えているのかもしれません」。

 幼児期に必要な支援を受けられるかどうかで、その後の子どもの発達に大きな違いが出てくると、信澤さんは言う。「ただ優しくされるだけでも違うんです。子どものことを理解してあげるだけでもいい。それだけで、イライラしたり、無駄に叱ったりすることがなくなる。そのためのお手伝いができれば」。

 2014年に、子どもが生まれて、仕事にも変化があった。「私自身、子どもが小さいころ全然泣き止まなくて。絶対おかしい、と思っていました。もし今そんな相談が来たら、『そんなこともありますよ』って答えるのに(笑)。子どもが生まれる前は、授乳しながら携帯電話しているお母さんを、『あらあら』と感じていましたけど、自分が子どもを産んでわかりました。子育てにはそのくらい気持ちに余裕がないんですよね」。

 子育てには正解がない。医者が答えを持っているというものでもない。母親が孤立してしまい、視野が狭くなってしまっていることもある、信澤さんはいう。「前橋市の子育て支援に作業療法士の視点が反映されるようにすることはもちろんですが、私も視野を広げ、他分野と連携することで、さまざまな角度から子育てを支援していきたいですね」。

前橋市福祉部子育て支援課・信澤直美さん

■施設情報
前橋市福祉部子育て支援課
〒371-0014 前橋市朝日町三丁目36番17号
電話: 027-220-5701

ページトップへ