Close

ページの先頭です。

その他

HOME > その他 > 協会の「作業療法の定義」改定に関する意見募集(第五次草案)

協会の「作業療法の定義」改定に関する意見募集(第五次草案)

日本作業療法士協会 会員各位

 

協会の「作業療法の定義」改定に向けた第五次草案の意見募集について(依頼)

 

学術部学術委員会

 

はじめに
 日本作業療法士協会は1966年に結成され,2017年12月現在までに会員数は57,700人に増加した.この間に,作業療法の対象者や社会から求められる役割は多様化し続け,医療,保健,福祉,教育,就労,行政など,作業療法士の活動が求められる場は広範囲となってきている.また,このような状況にともなって,作業療法の対象者や他職種,または作業療法士自身でさえも,作業療法の専門性や役割について,その捉え方は多様化してきている.
 世界作業療法士連盟(WFOT)や主要国の作業療法士協会では,社会保障制度や国民的なニーズの変化に対応するため作業療法の定義を度々改定しているが,日本作業療法士協会では1985年に「作業療法の定義」を作成して以降,一度も改定は行っていない.しかし,現在わが国では少子高齢化を基本背景とする保健医療福祉の制度改革が進められており,作業療法には,これまで以上に活躍の場を地域に広げ,国民の生活を支援する役割が期待されている.
 このような時代の要請を鑑み,日本作業療法士協会では医療,保健,福祉,教育,就労,行政などのさまざまな場で一貫性のある作業療法を実践・提供し,さまざまな対象者に作業療法(士)の広範に渡る職能をわかりやすく説明できるよう,「作業療法の定義」の改定に向けた検討を開始した.改定に向けた行動計画は第二次5カ年戦略(2013−2017年)に位置づけられた(2013年9月21日理事会承認).

現行の定義
 現在,わが国における作業療法に関する定義は,1965年に策定された“理学療法士及び作業療法士法”の定義と,1985年に日本作業療法士協会が策定した作業療法定義がある.前者は法律によって国家資格の位置付けを示した身分法としての定義であり,後者は日本作業療法士協会が作業療法の技術や役割(職能)を自ら定めた定義である.
 厚生労働省は、理学療法士及び作業療法士法について2010年に医政局長通知を発出し,「理学療法士及び作業療法士法第2条第2項の『作業療法』については,同項の『手芸,工作』という文言から,『医療現場において手工芸を行わせること』といった認識が広がっている」が,通知に掲げられた業務(資料-3の表)については,「理学療法士及び作業療法士法第2条第2項の『作業療法』に含まれるものである」という見解を示し,作業療法士を積極的に活用することを推奨した.
 世界作業療法連盟は,過去に5回定義を改定している.最新(2012年)のものを資料-4に示した.理学療法士及び作業療法士法や協会の定義と比べると,かなり相違点があることがわかる.

草案作成
 
定義改定班では2013年から検討作業を開始した.2014年に第一次草案を作成し,理事,代議員,有識者を対象にWebアンケートを実施した.そして,アンケート結果をもとにした検討を経て第二次草案を作成した.その後,2015年には常務理事会での検討事項となり,定義改定班と常務理事会で第三次草案を作成し,理事会での審議を経て定義文に注釈を加えることとなった.2016年には,日本作業療法学会や全国研修会にて「定義改定シンポジウム」を開催し,第三次草案についての意見を広く会員から聴取した.2017年には,さらに歴代役員へのヒアリングの機会をもち,第四次草案,第五次草案へと議論を進めてきた.このたび,次に提示した第五次草案が最新の案であり,2018年の社員総会に提出予定である.

第五次草案(2017)

定義

 作業療法は,人々の健康,社会参加,幸福を促進するために,医療,保健,福祉,教育,職業などの領域で行われる,作業に焦点を当てた治療,指導,援助である.作業とは,人々にとって目的や価値のある,日常生活活動,仕事,趣味などの生活行為を指す.

註釈
 1)作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という基本的理念と学術的根拠に基づいて行われる.
 2)作業療法の対象となる人々とは,種々の障害や老化,環境との相互作用などによって,日々の生活に困難が生じている,あるいはそれが予測される人や集団を指す.
 3)作業には,日常生活活動,家事,仕事,趣味,遊び,対人交流,休養など,人が営む生活行為の全てと,その遂行に必要な心身の活動が含まれる.
 4)また,作業には,人々ができるようになりたいこと,できる必要があること,できることが期待されていることなど,個別的な目的や価値が含まれる.
 5)作業に焦点を当てた実践には,心身機能の回復,維持,あるいは低下を予防する手段としての作業の間接的利用と,作業に関わる機会をもち,作業を実現化させるという目的としての作業の直接的利用,およびこれらを達成するための環境への働きかけが含まれる.

 

意見募集
 
第五次草案について会員からの意見を募りたい.ご意見記入フォーム(Microsoft Word)をダウンロードし,コメント欄に意見を記して添付にてEメールを下記のアドレス宛に返信いただきたい.なお,意見募集の対象は日本作業療法士協会正会員に限るものとする.

ご意見記入フォームはこちら
送信先:guideline@jaot.or.jp
締切り:2018年2月28日(水)


【資料】

1.理学療法士及び作業療法士法
 この法律で「作業療法」とは,身体又は精神に障害のある者に対し,主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため,手芸,工作その他の作業を行わせることをいう.(1965年6月29日 法律第137号抜粋)

2.日本作業療法士協会による「作業療法」の定義
 作業療法とは,身体又は精神に障害のある者,またはそれが予測される者に対し,その主体的な生活の獲得を図るため,諸機能の回復,維持及び開発を促す作業活動を用いて,治療,指導及び援助を行うことをいう.(1985年6月13日)

3.医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について(通知)
   表 作業療法に含まれる業務
  ———————————
  ・ 移動,食事,排泄,入浴等の日常生活活動に関するADL訓練
  ・ 家事,外出等のIADL訓練
  ・ 作業耐久性の向上,作業手順の習得,就労環境への適応等の職業関連活動の訓練
  ・ 福祉用具の使用等に関する訓練
  ・ 退院後の住環境への適応訓練
  ・ 発達障害や高次脳機能障害等に対するリハビリテーション
  ———————————
     (医政発0430第2号及び第1号,2010年4月30日)

4.世界作業療法士連盟による「作業療法」の定義
 
作業療法は,作業を通して健康と安寧を促進することに関心をもつ,クライエント中心の健康関連専門職である.作業療法の主な目標は,日常生活の活動に人々が参加できるようになることである.作業療法士は,人々や社会の人と一緒に,彼らがしたいこと,必要なこと,期待されることに関する作業ができるようになることをしたり,彼らの作業への関わりをサポートするために環境や作業を修正したりすることで,アウトカムを達成する.(2012年)

ページトップへ

会員ポータルサイト

施設・養成校管理システム

会員証について

Search

カテゴリー

アーカイブ