2025年度役員活動報告(会長・副会長・常務理事)
会長・副会長

会長 山本 伸一
2025年度、作業療法の社会的価値の向上と職能の発展を目指し、政策提言、組織連携、社会への発信等、多岐にわたる活動を展開しました。
特に国政レベルでの渉外活動に力を入れました。リハビリテーション専門職の処遇改善や制度整備に関する要望を各政党の会議や議員連盟に対して行い、基本報酬体系の見直しや関連法制度の整備等について提言を行ってきたところです。
また、日本作業療法士協会及び都道府県作業療法士会48団体連携協議会(よんぱち)において、本会の方針や各事業の進捗を共有しました。さらに、地域リハビリテーション、認知症支援、子どもの発達支援、司法領域、多様な分野における作業療法の役割について等、社会的ニーズに応える専門職としての活動の拡大を図りました。加えて、各種学会や関係団体との会合等に積極的に参加し、多職種連携の推進に努めて参りました。作業療法が地域社会の幅広い領域で貢献できる専門職であることを発信し、協会としての社会的責任を果たす1年になったと思います。
私たちの「臨床技術を確かなものにする」という責務に対し、協会全体で真摯に取り組んでいきましょう。国民を元気に、私たちも元気に。
引き続き、よろしくお願いいたします。

副会長 大庭 潤平
2025年度は、副会長、世界作業療法士連盟(WFOT)代表に加えて、事務局長代行を担当しました。
副会長としては、主に総務部、学術部、国際部を担当し、理事や職員とコミュニケーションと情報共有を図り、会員サービス向上のためにさまざまな規程の改定に取り組みました。WFOT代表では、日々の情報収集をはじめ第37回WFOT代表者総会に出席し、世界各国の代表者と交流を行い、世界のなかでの日本の作業療法のあり方を常に模索しています。事務局長代行では、事務局長不在のなかで事務局統括として会員の日々の作業療法士活動を支えるために事務局員一丸となり事務局の管理運営に取り組みました。
今年は、協会設立60周年の節目の年です。実行委員会の担当者として、先人を尊び、未来に希望を感じられる周年事業と式典を成功させたいと思います。本会の大切な資源は会員です。これからも基本理念「作業で暮らしに彩りを」を基に作業療法士の社会的地位向上を目指し、協会の発展と会員サービス向上に尽力して参ります。2026年度もよろしくお願いいたします。

副会長 竹中 佐江子
副会長就任1年目の2025年度は、財務、教育、制度対策、地域社会振興、生活環境支援推進室等の複数の領域を担当し、組織を俯瞰しながら各事業の最適化に邁進いたしました。
財務担当としては、新たな財務管理指針に基づき2026年度予算案を策定しました。重点活動項目を精査し、「選択と集中」の観点から予算配分を行うことで、健全な運営基盤の構築に努めました。
また、制度対策担当として9団体報酬対策委員会へ出席し、他団体との連携を深めるとともに、会長を補佐する立場として政策提言等の渉外活動にも注力いたしました。次年度は今後も継続して取り組むべき課題である養成課程4年制化および指定規則改正の協議、また介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定の議論を控えております。
これまでの各部署での議論や試行錯誤をもとに、次年度も作業療法の価値向上に誠心誠意取り組んで参ります。

副会長 谷川 真澄
事業戦略担当として常務理事・理事とともに、2026年度重点活動項目の選定から確定、第四次作業療法5ヵ年戦略の中間評価のとりまとめを実行しました。新たに始めた経営戦略会議では、財務計画を見据えながら事業採択までのプロセスを改めて見直す必要がありました。限りある人財・会費収入のなかで、5ヵ年戦略をベースに置きながらも刻々と変化する組織内外の情勢にどのような事業を重点化し、全体量を見定め、多々ある事業の集中と配分、終了・開始を図ることが重要であり、このプロセスは今後さらに見直していく予定です。
そのほか、主に機関誌の電子化推進、事務局職員の人事評価制度設計~就業規則改訂、ワークフローシステムの導入、地域総合推進事業(公衆衛生協会)統括等に努めました。
引き続き、会員の皆様が協会理念に共鳴していただける組織づくり・協会活動に向け、三役として「着眼大局・着手小局」で取り組んで参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
常務理事

常務理事 小林 毅
現在、福祉用具相談システムをはじめ、各種事業は今まで以上に会員の皆様に利活用していただけるように円滑な運営を心掛けていますが、さらに広く知っていただくことの必要性を感じております。今後のお知らせ等を注視していただければ幸いです。
そのほか、「大規模災害時支援活動基本指針」の抜本的改定に向けたワーキンググループでは、最終の答申を取りまとめ、2026年度第1回定例理事会での最終的な了承を得て公開することになります。また、今年度は2027年発行に向けた「作業療法白書2026」の調査と「協会設立60周年事業」を行います。協会事業を振り返り、また発展的な周年事業にご理解ご協力をお願い申し上げます。

常務理事 関本 充史
今年度は制作広報室、日本作業療法士協会及び都道府県作業療法士会48団体連携協議会(以下、よんぱち)、「協会員=士会員」実現のための検討委員会(以下、検討委員会)、リハビリテーション専門職団体協議会・訪問リハビリテーション振興委員会(以下、訪問リハ振興委員会)、地域保健総合推進事業を担当いたしました。
制作広報室では、広報キャラクター「オーティくん」による啓発コンテンツの増設やメタバース開設等、新たな手法での広報を展開しました。また、各部局との協業により啓発強化事業の整備も推進しました。よんぱちでは、「協会員=士会員」の実現に向けた環境整備を行い、都道府県作業療法士会と合同で会員増に向けた広報媒体の検討を実施しました。検討委員会においては、各士会の課題抽出とシステム活用の深化に注力し、訪問リハ振興委員会を通じて多職能団体との連携強化も図りました。

常務理事 髙島 千敬
担当常務理事として、令和8年診療報酬改定に向けた要望活動を中心に取り組んで参りました。今回の改定では、療法士の病棟配置という大きな変化がありました。3協会で連携し、厚生労働省医療課とも協議を重ねるなかで、作業療法士の専門性を活かした病棟業務の整理に携わることができました。6月からの運用開始に向けて、改定説明会や対応研修会を企画し、円滑な臨床導入につながるよう努めて参ります。
また、3月末には第9回日本リンパ浮腫学会の大会長を務める機会をいただきました。2016年の診療報酬改定で作業療法士の関与が可能となったリンパ浮腫において、10年の節目にこのような役割を担えたことは大きな喜びです。
今期は重点活動項目として、根拠に基づく改定要望の仕組みづくりを進めて参ります。臨床家の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

常務理事 髙橋 香代子
2025年度は国際関係や学術関連、制度対策(学校教育関係)等を担当させていただきました。
国際関連では、世界作業療法士連盟(WFOT)の作業療法の定義が改訂され、その審議および和訳にかかわりました。また、第37回WFOT総会では、作業療法士教育の基準(MSEOT)の改訂にも携わりました。今後も国際機関との連携を通して、国内の作業療法の教育や臨床の発展に寄与していきたいと思っています。
そのほかには、「誰もが主役 多様な協会へ」推進チームや60周年事業も拝命し、担当する部署以外にも視点を広げて協会活動そのものを見直す機会をいただきました。協会員の働き方や領域も、ますます多様化してきています。これからも会員一人ひとりに寄り添った協会運営に尽力して参ります。

常務理事 辰己 一彦
2025年度は、常務理事として地域社会振興部に加え、5歳児健診および制度対策(障害福祉サービス)を担当し、地域共生社会の実現に向けた取り組みを推進しました。
地域社会振興部では、作業療法士の地域づくりへの参画促進および自治体との連携強化に取り組み、配置の維持・充実を図りました(配置率65.9%→78.1%)。
5歳児健診においては、作業療法士の参画状況に関する実態調査や意見交換会の開催、市区町村の母子保健所管部局への活用依頼文の送付等を通じて、参画拡大に向けた基盤整備を進めました。さらに、制度対策では、障害福祉サービスを取り巻く制度動向を踏まえ、現場の実態を反映した提言活動を行い、制度と実践の橋渡しに努めました。
今後も、多様な領域において作業療法士が社会的役割を発揮できる体制整備に取り組んで参ります。

常務理事 谷口 敬道
2025年度は常務理事として教育部を主担当、学術部を副担当として協会活動に取り組みました。
教育部では、「選ばれる作業療法士を目指して」をテーマに、生涯教育制度の新たな取り組みに着手しました。登録作業療法士制度を新たに創設し、従来の認定作業療法士・専門作業療法士制度とともに、基礎的能力の修得から高度な専門性の発展までを体系的に位置づけた生涯学修制度として再構築しました。これにより、作業療法士が臨床・教育・研究・管理運営等、多様な領域において専門性を高めながら、継続的に学び続けることができる仕組みの整備を進めました。
また、作業療法士養成教育にかかわる指定規則の改正に向け、(公社)日本理学療法士協会および全国リハビリテーション学校協会と連携し、厚生労働省への要望内容の検討を行いました。さらに、4年制教育への対応を視野に入れた作業療法教育モデル・コア・カリキュラムの検討を進めています。これらの取り組みを通じて、社会から信頼され、地域において必要とされる作業療法士の育成に努めて参ります。

常務理事 早坂 友成
2025年度は主に学術関連事業を担当しつつ、ほかにもさまざまな取り組みを進めて参りました。主なものは以下の取り組みです。
1.職能団体における学術組織のあり方
学会、評議員会、学術誌、疾患別の作業療法等に関する整備と改革に取り組み、職能団体における学術活動の基盤整備を進めました。
2.養成施設指定規則改正への対応
4年制教育の推進、臨床実習施設の見直し、客観的臨床能力試験の導入等、養成課程の質の向上と充実に向けた取り組みを行いました。
3.司法作業療法の推進
矯正施設や更生保護施設において作業療法士が専門性を発揮できる環境を整備するため、関係機関との連携を図りながら、司法領域における作業療法の普及を推進しました。
4.作業療法士の社会的価値の向上
厚生労働省、法務省、国会議員への働きかけを継続し、作業療法士の専門性と役割について広く発信するとともに、社会における作業療法の価値の理解促進に努めました。
常務理事 村井 千賀
理事4期目となり、MTDLPでは臨床の作業療法士の効果的普及に取り組みました。医師・患者等に治療を適切かつロジカルに説明できる力があるMTDLP実践者を指導者とするため、その認定方法として口頭諮問形式としました。
また、令和6年度老健事業で開発した「認知症訪問作業療法プロトコル(HOT-AD)」について、部局横断のプロジェクトチームを設置、名称および重点研修のための教材づくり、訪問リハビリテーションの認知症短期集中リハの算定に向けた普及を推進しました。
精神科では、医師の団体からなる精神科作業療法のあり方検討会を開催。作業療法士の質向上に向けた実態調査を協働で実施することや診療報酬改定に向けて国への要望活動、次期改正に向けた研究事業の獲得に尽力しました。さらに、渉外活動のあり方を検討し、2040年作業療法のあり方報告書を取りまとめました。今後はこれを基に国をはじめ、関係団体にPRして参ります。

