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作業療法マニュアルシリーズ 新刊『精神科作業療法部門 運用実践マニュアル』のお知らせ

精神障害

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2017年、精神医療保健福祉において「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」という新たな理念が示されました。しかし、2018年度に協会が実施した調査から見えてきたことは、新しい理念と精神科作業療法の現状との少なからぬ乖離でした。この問題認識から生まれたのが作業療法マニュアルの最新刊『精神科作業療法部門 運用実践マニュアル』です。
“運用実践マニュアル”と聞いて、いったいどんな内容を想像されるでしょうか。ここに書かれていることは、特定の理論でも際立った治療技法でもありません。精神科作業療法とその周辺の日常的な臨床業務のなかで、誰もが当たり前に経験するであろう事象に対して、いかなる考え方を基に、実際どのような対応をとっていけば良いのか、その好事例集ともいうべき内容となっています。
 Ⅰ章では、精神科作業療法の開始から地域生活までの経過に沿うかたちで、評価や計画、プログラム立案・運用のポイントを概説します。記録方法や連携・カンファレンスといった臨床業務に焦点を当てていることも特徴的です。Ⅱ章では、疾患や診療報酬ごとの取り組みを紹介しており、各々の実践とも照らし合わせやすくなっています。Ⅲ章は、部門管理や監査対応などの管理運営面が中心テーマで、Ⅳ章では、教育、地域活動、ネットワーク構築など専門職としてのあり方を示します。最後のⅤ章では、医療倫理の4原則に立ち返り、改めて人権や自己決定の重さを確認できます。
 本マニュアルは、対象者が望む生活に対して精神科の作業療法が貢献していくための直接的・間接的に大切な要素が散りばめられており、新人には新人なりの、管理職には管理職なりの活用の幅が拡がっています。これをきっかけに精神科の作業療法についてさらに発展的な議論が起きることにも期待したいと考えています。

なお、このマニュアルの発刊に際して、9月19日(日)、10月30日(土)に『精神科作業療法の運用に関する意見交換会』を行います。
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