協会からのお知らせ

損保ジャパン社の事故対応について(ご報告)

協会からのお知らせ

 
 

1.損保ジャパン社のシステムへの不正アクセスと情報漏洩問題について

   損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン社)のシステムに対して外部から不正アクセスが発生し顧客情報が流出した可能性について、この「協会からのお知らせ」欄で6月14日にお知らせしたところです。
その後6月20日に本会役員に対しても報告・説明が行われましたが、その内容はすでに損保ジャパン社がホームページ等で公表していた概要(資料1)の域を出るものではなく、同社システム部門の詳細な調査結果を待つ必要がありました。
    最終的に8月18日付けで、本会宛に「弊社システムに対する不正アクセスの発生および情報漏えいの可能性について」という報告文書(資料2)が提出され、これについて8月23日の2025年度第3回定例理事会に同社の担当社員3名が出席し、説明と陳謝が行われました。
   「外部から閲覧されたおそれ、または漏えいの可能性のあるデータ件数」は、全体としては数百万件に及びますが、本会会員に関しては、「新・団体医療保険」加入者44件、「親子のちから」加入者1件、「作業療法士賠償責任保険(上乗せ補償プラン)」加入者1件の合計46件であり、データ内容は、①保険金のお支払いに関する情報、②保険金のお支払い完了後の顧客アンケートの送付用データの情報であることが分かりました。 
    8月23日時点で、直接顧客情報が不正利用された事実はないとのことでしたが、対象の会員には順次、損保ジャパン社からお詫びの文書(資料3)を発送するなど具体的な対応を進められています。「最後まで弊社で責任を持ってご対応させていただきます」とのことですので、何か不明な点、心配な点があれば下記の「お客さま専用お問い合わせ窓口」に随時お問い合わせください。

資料1:当社システムに対する不正アクセスの発生及び情報漏えいの可能性について(2025年6月12日、損保ジャパン社)
資料2:弊社システムに対する不正アクセスの発生および情報漏えいの可能性について(2025年8月18日、損保ジャパン社)
資料3:【お客さま向け】弊社システムへの不正アクセスによるお客さま情報漏えいのおそれに関するお知らせとお詫び(2025年8月、損保ジャパン社)c

●当社システムに対する不正アクセスの発生及び情報流出の可能性について(損保ジャパン社ホームページ)

●本件に関するお問い合わせ先
損害保険ジャパン株式会社 お客さま専用お問い合わせ窓口
電話番号:0120-688-083
受付時間:平日 9:00~17:00

 2.作業療法士賠償責任保険制度Web募集における制度運営費の過請求について

   「作業療法士賠償責任保険制度」の上乗せ補償プランは、今年度(7月1日開始分)より、3つのタイプから選択できる新制度に移行し、それに伴って、保険料の払込方法を「口座振替」から「クレジットカード払い」に切り替える方針となりました。今回の更新時に1,860名の加入者がクレジットカード払いに移行されましたが、7月15日の保険料請求時に、保険料とは別にお納めいただいている制度運営費を、本来であれば200円のところを誤った金額として倍の400円でご請求してしまうという事象が発生しました。
    また、関連して以下の事情も確認されています:
    ○保険会社のウェブの画面で請求金額を確認できる画面がありますが、この画面においても制度運営費の金額が誤って400円と表示されていました。
    ○保険会社から「保険料のお支払に関するお知らせメール」が配信されましたが、7月15日の請求がエラーとなった6名の方については、このメールの中の金額も誤って記載されていました。

    この件につきましても、8月23日付けで、本会宛に「作業療法士賠償責任保険制度Web募集における制度運営費過請求に関するお詫び」(資料4)が提出され、同日の2025年度第3回定例理事会にて説明と陳謝が行われました。
    まず過請求に対する対応ですが、1,860名の方のうち、クレジットカード会社への請求が正常に完了せず、エラーとなったご加入者が6名いましたが、この方々に関しては8月15日の再請求時に、正しい金額で請求が実施されています。
 それ以外の1,854名の加入者については、7月25日に請求データの修正が行われ、クレジットカード会社ごとに締め日が異なりますが、締め日までに修正が間に合った加入者に関しては、正しい金額で金融機関から振替がされました。また、7月15日から25日までにクレジットカード会社の締め日を迎えてしまったご加入者については、翌月の利用代金からこの誤った金額、過請求分が差し引かれて、結果的に正しい金額をご請求させていただくという形になっているとの報告を受けました。
    過請求という事象が発生した原因は、いずれも保険会社のWeb募集システム(「広域団体システム」と称し、上記1の不正アクセスを受けたシステムとは別)のプログラムミスにあります。こちらも詳細については資料4をご覧ください。

資料4:作業療法士賠償責任保険制度Web募集における制度運営費過請求に関するお詫び(2025年8月23日、損保ジャパン社)

3.作業療法士賠償責任保険制度における保険料の二重請求について

    「作業療法士賠償責任保険制度」の上乗せ補償プランは、保険料の払込方法を「口座振替」から「クレジットカード払い」に切り替え、既存の加入者の皆様には、今年の7月の更新時にその手続きをするようお願いしてまいりました。これは「更新」契約の手続きの一環としてクレジットカード払いの登録を行っていただく想定でしたが、3名の既存加入者が「新規」契約としてクレジットカード払いの登録をされた結果、「口座振替」の契約は自動継続されてしまい、新たに「クレジットカード払い」による契約が加わったかたちとなり、保険料が二重に請求されてしまったという事故になります。
    これは加入者側の手続きミスが元にあるとはいえ、保険の仕組みを熟知していない一般のユーザーにあってこのような勘違いは常に十分に想定されることです。そのため、保険代理店(損保ジャパンパートナーズ社)において「重複加入の確認作業」を行うこととなっていますが、種々の事情が重なったにせよ結果的にそれが行われなかったことがこの二重請求につながったとのことでした。二重請求された3名の加入者に対しては返金対応が進められているとともに、9月5日付けで本会宛に「作業療法士賠償責任保険制度保険料請求に関するお詫び」(資料5)が提出されました。

資料5:作業療法士賠償責任保険制度保険料請求に関するお詫び(2025年9月5日、損保ジャパン社、損保ジャパンパートナーズ社)

 協会理事会は、損保ジャパン社による一連の事故を、引受保険会社に対する信頼性、ひいては本団体保険制度を運用している本会に対する信頼性を損ないかねないこととして非常に重く受け止め、同社に対して厳重注意を行うとともに、再発防止策に真剣に取り組み、会員の信頼回復に努めることを求めました。会員に不利益が生じないよう保険制度の運用自体は維持・継続していく必要があり、これを第一優先に考えなければなりませんが、保険会社との関係性のあり方を抜本的に見直すことも視野に入れて、今後の対応を検討していく所存です。